2012/04/04

technology music



写真:琵琶奏者、鶴田錦史。最近になってようやく知った、伝説的な琵琶奏者の女性。

今、東洋の音楽に最も興味があります。と、この文章、日本人の私が言うと、欧米の方はさぞ不思議がるでしょうね。不思議な事ですが、感覚として、東洋のものは何か遠い異国ものの様に感じてしまう自分がいます。オリエンタルと聞いて思い浮かべるイメージに、日本はちょっと当てはまらない。でもはっきりいってこれは何かの間違いですね、何しろ日本はfar east、もっとも東の国な訳ですから。

しかし今は2012年。東も西も、北も南もない時代です。ある意味、パンゲア。すでにあらゆる土地が開かれ、民族音楽が聞かれ、分析され、あらゆる方法でミックスされてきている・・と思われています。今更なぜに東洋の音楽に興味を持つのか、と言いますと、やはり前人未踏の地に夢を見るからです。また、今の世に対する反応です。

私はゆっくりとした変化に豊かさを感じています。地球の回転の様に、それと気づかない様なゆっくりさ。また素敵なのは、それと気付かぬうちに変化を続けて、本当にまるで変わってしまう事。そこにこそ希望を感じます。マニュエル・ゲッチングやジェフ・ミルズ、マイルス・デイヴィスの音楽から学んだ事はまさにそれです。

西洋音楽の教育を受けた事や、ジャズに親しんだ事を捨てる気は毛頭無く、むしろその不自然な成り立ちを掲げ、私にとっては新しい「東洋の音楽」の細胞を、血の中にゆっくりと混ぜて行きたいと思っています。

テクノロジーとはアイディアや智慧のことで、自分の表したい事に合わせ柔軟に形を変えてゆくもの(by ジェフ・ミルズ)という心意気で。日本人としての前人未到の音楽を夢見て、「ゆっくりとした歩調」を保ち続けて音楽の草原(もしかしたら荒れ果てた大地)を歩んでゆきたいと思います。

テクノ・ミュージックに愛をこめて。

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